高澤司法書士事務所

メールのご相談は24時間、無料相談受付中です。お気軽にお問い合わせください。お問い合わせ

起業.jpでは起業から、会社設立後の事業成功をサポートします。

一般社団法人設立

一般社団法人の特徴・メリット

一般社団法人とは、平成20年に施行された「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」によって定められた法人で、 公益的な事業のほか、構成員の利益を図るための事業(共益事業)、収益事業を行うことが認められています。 (※このサイトでは、収益事業を行う一般社団法人について取り上げます。)

一般社団法人のメリットとしては、以下のものがあげられます。

事業目的の範囲が広い。
株式会社・合同会社の場合、事業目的は利益をあげることができる事業に限られ、 公益事業・共益事業は事業目的として認められませんが、一般社団法人ではこのような制約はなく、 法律に違反するものでない限り収益事業・公益事業・共益事業のいずれも事業目的とすることができます。
設立にあたり「出資」をする必要がなく、「株式」「出資持分」というものが存在しない。
一般社団法人は、社員(2名以上が必要です)が定款で必要事項を定め、定款認証を受け、設立登記をすることで設立できます。 株式会社や合同会社のような「出資」の手続をすることなく設立できます。 そのため、一般社団法人には「株式」「出資持分」がないという特徴があり、これを相続対策・事業承継対策等に活用する事例があるようです。
設立費用が株式会社より割安。
一般社団法人は、設立登記の登録免許税が6万円と株式会社(15万円)よりも安く、初期コストを抑えることができます。
法人としてのメリットを受けられる。
株式会社と同様に法人としての様々な税制上のメリット(節税効果)を受けられます。
→実体は個人事業であっても、法人化することにより、税負担を軽減することができる場合があります。
不動産を一般社団法人名義で取得して登記を受けることもできます。

一般社団法人のデメリット

構成員は2名以上必要
株式会社・合同会社は1名でも設立できますが、一般社団法人は設立者として社員2名以上、 業務執行機関として理事1名以上が必要(社員と理事は兼務可能)ですので、少なくとも2名以上の構成員が必要ということになります。 なお、株式会社等の法人も社員になることができますので、個人とその個人が所有する株式会社・合同会社を社員とし、同じ個人を理事として一般社団法人を設立することは可能です。
役員の任期を伸長できない。
一般社団法人の役員には、理事・監事があります。 その任期は以下のとおり法定されており、株式会社のように役員の任期を伸長することはできず、 任期が完了するごとに改選の登記が必要となります。(なお、監事は必ずしも置く必要はありません)
理事 選任後2年内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時総会終結時まで。
監事 選任後4年内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時総会終結時まで。
剰余金の分配(利益配当)、残余財産の分配に制約がある。
法人が収益事業を行って利益を得ても、社員に対して剰余金の分配を行うことはできません。 なお、理事等の役員に対して、役員報酬を支払うことはできます
また、法人が解散した場合に社員が残余財産の分配を受ける旨を定款で定めることはできません。 ただし、解散時の社員総会決議により、社員が残余財産を受けると決めることはできます
決算公告の義務
株式会社と同じく、貸借対照表等につき決算公告を行う必要があります。

一般社団法人の活用法

営利性を前面に出さずに、収益事業を行える。
教育・研究・専門的な人材育成・新たな資格検定の実施などのような事業を行う場合、 それが収益事業である場合でも運営主体が「一般社団法人」であれば、対外的に非常利的なイメージを前面に出しやすいと言えます。
「資産管理会社」「持株会社」として活用
賃貸マンションやアパートなどの事業用不動産を一般社団法人名義で保有することにより、 個人名義で保有する場合と比べ税率の軽減などのメリットを受けられる場合があります。 また、一般社団法人には会社のような「株式」「出資持分」に相当するものがないという特徴を利用して、 資産を一般社団法人名義で保有することにより相続税対策を行うという事例もあるようです。 更に、事業会社のオーナー一族を社員とする一般社団法人を設立し、 事業会社の株式を一般社団法人に保有させて持株会社化し、事業承継に利用する事例も増えているようです。

⇒次に一般社団法人の設立に必要な準備をご覧ください。

「一般社団法人設立の準備」をみる


「株式会社の設立」をみる

「合同会社の設立」をみる